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三田洋のWebページ
山口県長門市仙崎湾(青海島より) 2004年9月30日撮影
3月10日はみすゞの命日にあたります。1930年のこの日、みすゞは26歳でこの世を去りました。
しかし、その誠実な生涯や感性豊かな作品たちは今も優しく美しく私たちのなかに生き続けています。
■BGMはフォーレ作曲「パバーヌ」です。
みんなを好きに
私は好きになりたいな、
何でもかんでもみいんな。
葱も、トマトも、おさかなも、
残らず好きになりたいな。
うちのおかずは、みいんな、
母さまがおくりになつたもの。
私は好きになりたいな、
誰でもかれでもみいんな。
お医者さんでも、烏でも、
残らず好きになりたいな。
世界のものはみィんな、
神さまがおつくりになつたもの。
【この作品から感じること】
「誰でもかれでも」好きになりたいと強調しているのは「夫も」と付
け加えたかったのでしょう。この頃、家庭を顧みない夫との確執に
悩んでいました。みすゞの誠実さはこうしてすべてを背負うのです。
しかし、のち夫から童謡を書くのを禁じられたとき、初めて夫への
憎しみを表します。それが離婚への伏線ともなったようです。
それほど童謡はかけがえのないものだったといえます。(三田)
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