金子みすゞのふるさと山口県長門市仙崎と青海島（おおみじま）は中国地方でも有数の景勝地で、国定公園
に指定され海上アルプスともよばれている。海の色の譬えようもない美しいところで、みすゞは「外海藍いろ　
内海こみどり」と唄っている。

わたしは高校時代、金子みすゞの生家の前をよく通った。そのころ、郷土にはみすゞはまだ存在していない。
その宝石のような才能を見いだせないまま数十年間も放置していたのだ。いまは夭折の童謡詩人と

２００３年４月１１日は金子みすゞの生誕１００年にあたる。郷土の山口県
長門市では、それに向けての企画や事業が進められてきたが、４月１１
日、ついに生家の金子文英堂が復元され一般公開された。その日は小雨
混じりの強風が吹き荒れるみすゞらしい記念日になった。懐かしい生家を
復元させてまで祝福してくれる郷土の熱いこころにみすゞは魂をゆさぶる

ほど感動して応えたのだろう。 全国のみすゞファンの憩いの場となって欲し
い。国定公園の美しい海も待っている。

 　ピアニストの増井めぐみさんが金子みすゞに魅せられて、みすゞの詩に曲を付けたＣＤは感性豊かで、
みすゞの世界をみずみずしく具現しています。ピアノ演奏も襞に染み込む美しい響きをきかせます。

　昨年５月２３日、世田谷区の区民会館で行われた「せたがや歌の広場」のコンサートで、わたしの作詞
した「紙飛行機」のピアノ伴奏をしてくれました。まったくの偶然で、あいかわらず響きのよい演奏でした。