世田谷クロスロード発足時の呼びかけ |
このたび私どもは、世田谷に在住する詩人たちの、詩あるいは詩的メッセージの発信基地と して、「世田谷 クロスロード」という、詩人ならばだれでも利用できる発言の場を設けてみては どうか、という提言をしたいと 存じます。 「発信の場」とは申すものの、たとえば、「世田谷詩人会」などという組織をつくるわけでもなく、定期 発行誌をつくるわけでもありません。たとえば会長も理事会はもとより、会員すらもつくりません。したがって入 会手続き、会費納入、大会参加などという付帯義務も生じません。ではなぜこのような「見えない身体」のような ものへの発想となったのでしょうか。 実は「見 えない身体」という状態そのものが、世田谷のありようであり、したがって見える身体としての組織は 相応しくない、というまことに一見矛盾するかに見える現実認識から発したものです。 詩的形而上学のみによって支えられるその「見えない身体」をダビンチ的解剖図になぞらえれば、環状7号 線、環状8号線、甲州街道、世田谷通り、246線(玉川通り)、駒沢通り、目黒通りの主背骨、血管のほか、肋 骨や大腿骨に譬えられる、三宿通り、自由通り、駒沢公園通り、用賀中通 り、多摩堤通り、成城通り、狛江通 り、東急世田谷線などなどのうえに幻視される 身体がそこにあるわけですが、そこは伝統と風土を誇示する 地域ではありません。コミュニティのような連帯性にも欠けます。それは(サルガッソー海を魔の三角地帯と 呼ぶように)「地帯」と呼ぶべきものでしょう。 もし、そこから発信されるメッセージがあるとすれば、東西南北を貫き走る路線道路が交わることで、その延 長線上にある諸地域(たとえば、練馬地区や中央林間地区)から伝えられ、あるいは迷い込んだ情報を受け取 り、交流させるまさに「クロスロード、交差点」としての空間から放たれるものです。その主体は空間としてのみ 存在し、その名のとおり「空」です。 でも、その空をダビンチ的身体が動く場所として思いみることが、世田谷の詩的形而上学ではないでしょう か。当然、「なにをやるのか?」という質問が放たれるでしょう。答えは、「なにもやらない。」まさに無責任の極 北に打ち上げられたダダイズム的曳光弾としかいえませんが、例えば詩人仲間とオダをあげていたいと望ま れる方、「今夜、三軒茶屋あたりで一杯やりたいが、誰かごいっしょできる方、おられませんか」と伝えたい方、 また個人あるいは小グループとしての企画、例えば、自由が丘あたりの小さな画廊での展示会、朗読会参加 の呼びかけなどをなさりたい方々が利用できるような掲示板の設置です。 とりあえず、ファックス(03−3415−3797)でも受け付けております。 このお知らせは日本現代詩人会、日本詩人クラブの名簿をもとに、世田谷区に在住する詩人に送られます が、その近隣区(神奈川県も含む)に在住する詩人の方々にも口コミ等を通じてお伝えできればと思っており ます。 なお、これらの団体に所属しない詩人をご存じでしたらご紹介をお願いいたします。 2002年9月 (世話人)李承淳 米磯村英樹 米菊地貞三 三田洋 宮本むつみ 森常治 (五十音順) 米は故人 |
世田谷クロスロード忘年会・食事会記録 |
世田谷クロスロード2011年忘年会 |