病んだ時代への必読書！
著者の阿部さんはわたしの母方の親戚にあたり、親しく刺激しあ
っています。
この著は、大自然から離反し利便性や科学至上主義にどっぷり
浸かって生きる私たちへの警鐘に充ちています。まさに病んだ時
代への必読書です。
この著はまた、大地に沿うように生きている人々の次のような聖
なることばで満ちています。
「すべては足りることになっている」
「太鼓が来れば、祭りが始まる」
「自然から離れると、人の心は固くなる」
「人はそれぞれの歌を持つ」
「もらったものは、あげたときに本当のギフトになる」
「持つに相応しいものは、自ずとやって来る」など、
しかし、考えてみれば、私たちの祖先もこのようなものを包容し
て いたのかもしれません。
この著書からは、先住民たちの居住地に何度も泊り込みながら、
身体で彼らの長所・短所を丸ごと捉え、愛する著者の熱い心が
伝わってきます。
是非ご一読を！
阿部珠理(あべじゅり)さんのプロフィール
福岡市生まれ。立教大学を卒業後、カリフォルニア大学ロサンジ
ェルス校大学院修了。博士(比較文明学)、現在立教大学社会学
部教授。
アメリカ研究所所長。専攻はアメリカ先住民研究。
著書に「アメリカ先住民の精神世界」(NHK出版)「アメリカ先住民
民族再生にむけて」(角川書店)「大地の声 アメリカ先住民の知
恵のことば」(大修館書店)など多数。
